筋トレ・ダイエットをする人たちの間で大流行しているHMBですが、適切な摂取量はすでに厚生労働省からも発表されています。
実は今まで人気ランキングなどで上位にいたHMBサプリは推奨されているHMB摂取量を満たしていないものも多いのが現状でした。
それでも周りのHMBサプリと比較すると多かったりしたので、HMB量が業界トップクラスなどと言われれていたのです。
ここでは本来はHMBは1日に何mg摂取するべきで、現状のHMBサプリはどの程度の量が入っているのか?という点についてまとめてみました。

もくじ
HMBの推奨摂取量は1日3,000mgが目安
HMBは厚生労働省により1日3,000mg補給することで筋肉量の増加が期待できると発表されています。
アメリカの70歳の地域在住高齢者を対象としたRCTにおいても、レジスタンス運動中に HMBを毎日3g補給することにより、筋肉量の増加が期待できることが示された。
仮に3,000mgを下回ったから効果がゼロになるというわけではないにしろ、研究結果として3,000mgで筋肉量がアップすることがわかっているならその量を毎日摂るのが理想です。
正確には体重1kgあたりHMB38mg
厳密に言うと体重1kgあたり38mgが目安と言われているので、ご自身の体重によって摂るべき量は変わってきます。
体重 | HMB摂取量目安 |
50kg | 1,900mg |
60kg | 2,280mg |
70kg | 2,660mg |
80kg | 3,040mg |
体重に38をかけたらHMB摂取量の目安を確認することができます。
女性の場合は1,500mg〜2,000mgほどで適量となるので、現在主流のHMBサプリを選んでおけば適量と言えます。
男性でも体重によって推奨摂取量は微妙に異なるので、現在の体重と、今後どのような体型を目指していきたいかによって選ぶサプリを変えていくと効率がよくなります。
ダイエット目的なら1日2,000mgでも十分
ちなみに同じ資料を読んでいると別の場所にHMBを1日2,000mg摂取するのを4週間続けるとBMIや血中尿素窒素、尿中窒素排泄量などの指標が全て低下しているという結果が出ていました。
台湾の施設入所高齢者を対象に行われたRCTでは、HMB2g/日を4週間補給し、BMIなどの身体計測指標、血中尿素窒素及び尿中窒素排泄量などの指標の変化を観察したところ、コントロール群では身体計測指標が低下したのに対し、HMB補給群で2週間後の血中尿素窒素及び尿中窒素排泄量がベースライン値に比べ有意に減少し、また体重、上腕筋囲、下腿周囲長などの指標も有意に改善していた。
これを考えるとダイエットや健康目的なら1日2,000mg前後でも十分だし、筋肉を増やして行きたいなら3,000mgは摂取したほうがいいということです。
2,000mgであれば現状のHMBサプリでもクリアできているものがいくつかあるので、適度に運動をしながらシェイプアップさせていきたいという目的は達成できる可能性が高そうです。
HMBを摂りすぎると逆効果になる可能性

HMBは1日に3,000mgが推奨されていますが、それを超えて過剰摂取すると逆効果になる可能性があると言われています。
どんな有効成分でも同じですが、推奨されている量を超えて摂るのはよくありません。
とくにHMBの場合はサプリメントも大きいですし、3,000mgを補給するとなると何粒も大きなサプリを飲むことになります。
そうなると今度は飲んだサプリを溶かして吸収するために肝臓や胃腸などが働くことになるので、少なからず負担になります。
HMB以外にもサプリメントを何かしら使っている場合などは更にその負担による影響も増えることになるので結果的にマイナスの効果が出てしまうこともあります。
いくら無添加で体に良さそうなサプリでも、たくさんのサプリを飲むと栄養バランスが崩れたりサプリを分解するのによけいなエネルギーを使って負担になるので過剰摂取はNGです。
そんなつもりはなかったのに、誤って推奨摂取量の倍飲んでしまったとして慌てる必要はありません。国際スポーツ栄養学会(ISSN)
今主流のHMBサプリのHMB配合量について
1日分でHMB1,500mgのサプリが多い
HMBサプリが日本で登場し流行し始めたのは2014年ごろからですが、その当時からしばらくの間は1日分で1,500mgが配合されているHMBサプリがほとんどでした。
1,500mgでも業界トップクラスの配合量と言われていたので、まさかその当時実はこれでも推奨摂取量の半分しか入っていなかったことに気づかずに購入していた人も多いと思います。
HMB自体は1,500mgでも他にクレアチンやBCAAなどのサポート成分が入っていると、結果はついてくるので不満はあまり出なかったのかもしれないですね。
最近は2,000mgも増えてきた
2017年頃からはHMBの配合量で各社が競うようになってきたため、少しずつ1,500mgを超えるHMBを配合するサプリも増えてきました。
一時期話題になったメタルマッスルHMBなどは1,600mgを配合したことがその競争に火をつけたような形になったものと記憶しています。
そして2017年代後半からは2,000mgを配合したバルクアップHMBプロなどが登場して一気にHMB配合量の基準が上がりました。

現時点でトップクラスは2,100mgか
こちらでも新しく登場したHMBサプリはすぐにチェックしているのですが、現状だと1日分で2,100mgのHMBを配合しているサプリがトップクラスになっています。
HMB極ボディというサプリなのですが、クレアチンなどの有効成分も配合しつつ1日分2,100mgのHMBが含まれています。
ちなみにこのサプリは独自成分のアストラジンという成分が含まれていることによってHMBの吸収率が1.5倍にアップします。そのため結果的には3,150mgのHMBを取り入れているのと同等の効果が得られると言われています。
このような仕組みを採用しているHMBサプリは他には無いので、できるだけ多くの効果を期待したいなら選んでおきたいサプリと言えます。

表記の違いには注意して

HMBサプリはメーカーによっては表記方法が違う場合もあります。
例えばボトルにHMB45,000mg配合などと書かれているとなんとなくたくさん配合されているように感じますが、実際はそれは1ボトルに入っている量なので注意しておきたいところです。
1ボトル45,000mgを30日間使うとするなら1日分は1,500mgになります。
つまり推奨されているHMB量の半分しか入っていないということです。
それでいて特にHMB以外の有効成分も入っていないとなると、他のHMBサプリと比較して見劣りしてしまいます。
書かれている配合量は1日分なのか30日分なのかきちんと確認してから選ぶようにするのがポイントです。
選ぶなら推奨摂取量に近いHMBサプリ
有名人などを使ってイメージばかり優先して販売しているHMBサプリも多いですが、これから選ぶならできるだけ厚生労働省からも推奨されている1日3,000mgという摂取量に近いサプリを選ぶのが理想です。
販売ページなどを見るとゴリゴリのマッチョ外国人などが登場しているか、日本でも知名度が高い筋肉キャラの有名人などが登場しているサプリが多いです。
肝心なのは誰が使っているかではなくて、どれだけのHMB量が入っているか?という点なので配合量やその他に配合されている有効成分などもきちんと確認してから選ぶようにしましょう。
適当に選ぶと同じ値段なのにHMBの量が少なかったりして損した気分になることもあるので、成分量をチェックしてから買うのがポイントです。